乙女よ何処へ行く

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※ネタバレを含みますので、閲覧にはご注意ください!!

捻じれた野望 (BELOVE 2016年14号掲載)


鈴ちゃんが危ないー><。。


「行方が知れない?」

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河内は焦りの表情。
「もしかして…愛染さんやひなさんに何かされたとか…?」

一緒にいる春時と津軽は顔をしかめる。
「わからない、でもその仮定で動こう」

津軽はひなをあたると言う。春時も津軽についていくと。
ふと春時は疑問に思っていたことを津軽に尋ねた。

「なぜ、あの人たちは塀の中にいないのです?」

「私が――――許されるように頼んだからだよ。」
春時も河内も驚いた表情でその言葉を受け止めた。


一方、愛染の屋敷にいる鈴子。
祖父と対面するも、すぐに引き離された。祖父は右足を骨折していて動けない状態だった。
鈴子は不思議に思う。
足を折るようなことがあっただろうか…

疑問を抱えたまま、愛染と2人で別室で話をすることに。

「えっ、結婚の話!?…あの、こんな時にする話でしょうか。」
突然の話に動揺する鈴子。不安がよぎった。
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「…おじい様の後ろ盾をもって出世したいから…?ですか?」

「取り繕うのをやめるとそうなりますね。失望しましたか。…ですが結婚してからでも愛し合うことはできます。
私の亡くなった妻も最初はそうでした。」


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不意に浮かんだ2人の男性。

あ…れ…

藤島さんも入ってる…
鈴子は自分でも驚いて、かぶりを振る。

「とにかくっ、無理です!!」

愛染はその様子をみて、ため息をついた。
「やはりだめか。だがこれで思いきれる。」

「…あの、私と結婚しなくても頼めばおじい様が力を貸してくれるんじゃないでしょうか」

「わかってないな。ただの後ろ盾だけじゃない。莫大な遺産があるだろう。権力を手にするまでに必要なものは山とある。おまえは駒なんだ。」

愛染の化けの皮がはがれた。冷たい表情。
これがこの人の本当。もう隠すつもりがないんだ。…危ない―――!
鈴はとっさに逃げ出し、扉へと向かった。

「どこへいくつもりだ?外は雨。だいいち歩けないおじい様を置いて行っていいのかなぁ―――」
呆然とした表情で愛染を振り返る鈴子。

じりじりと鈴子に近づく。
「お前の脚も折っておこうか」

「!!!」

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私を逃げられなくするために…おじい様の脚を折ったんだ。
悔しくてやりきれない思いの鈴子。

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押し倒した鈴子の上に愛染が跨る。
鈴子の必死の抵抗もむなしく、ただただ目から涙がこぼれ落ちた。
外の雨音は一層激しさを増していった。



ひなと接触するため、病院を訪れた津軽と春時。
「君はここで少し待っていてくれないか。」

そう告げると、津軽はひなのいる病室に一人で向かった。

「やあ津軽待ってたよ。よくここがわかったね。」

「使える人脈は全部使ったからね。」
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ひなはクスっと笑って津軽に向き合った。
「先の短い私に同情してくれたのよね。」

「ひな、愛染の居所を言って。もしあの子を利用しようとしてるなら…」

津軽の言葉を遮ったひな。
「鈴子ちゃん記憶ないんですってね。」
顔をしかめる津軽。

「津軽のことも何ひとつ覚えてないんですって?どんな気分だった?日々にうとし?津軽はそういう人だよね」

ひなは笑顔で津軽に近づいてきた。
「鈴ちゃんが怪我したあの日、私いたの。おろかにも私を追ってきた。」

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津軽は壁を激しく叩いた。
ひなは一瞬驚いたが、みるみるうちに嬉しそうな表情になる。

「怖い顔!!私の事怒ってる?嬉しいなぁ。初めて津軽を本気で怒らすことができた。同情よりずっといい。」
ひなは嬉しそうにつづけた。

「津軽の勘は当たってるよ。鈴子ちゃんは今愛染といる。記憶が戻ったらやっかいだから急いだの。今頃手籠めにされているかもね。私の代わりにあの人の子供を産んでもらうんですもの。」
津軽の表情は一層険しくなった。

「私が自然に還ったあともずっと思い出して…」
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「ああそうか…私に忘れてほしくないのか。…わかるよ。忘れられるって消えるのと同様だから。」
津軽は鈴子に忘れられた自分を重ねて告げた。

「でも、君がこのままはぐらかすなら、君には頼らない。私自身でなんとかしよう。そしてどんな形でも…あの子を救い出したあとは…私は数秒とかからずに君を忘れてみせるよ。」

ひなの目には涙がうかんだ。

「本気じゃないと思ってない?できるよ私は。きれいさっぱり君の事なんか忘れてやる。」

「ひどい…ひどいなぁ津軽。ほんとにひどい。ほんとにそうしそうだもの。」

津軽の表情は微動だにしない。
「君次第だよひな。私に忘れてほしくないなら、さぁ居場所を言うんだ。」



津軽ーーーー!早く鈴ちゃん助けてあげて!
愛染に襲われちゃうよ。。
胸が苦しい…鈴ちゃんがんばれ><




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※ネタバレを含みますので、閲覧にはご注意ください!!

迫る悪意 
(BELOVE 2016年13号掲載)

「温泉!?今日ですか!?私も!?」
突然、秋山氏が療養にも良いから温泉に行くと言い出した。
昨夜、津軽がわざわざ忍んできて伝えてくれたことを思い出し、鈴子は女中に問う。

「もしかして愛染さんっていたりします…?」

しかし、女中は急に秋山氏が朝決めたことだから、愛染が一緒に行くことはないと言う。
なら、大丈夫かな…
結局女中に押し切られ、草津温泉に出かけることに。

「お嬢様の頭の傷にもきっと効きますよ。草津の湯はなんにでも効きますから。」

ぱっくりあいた額の傷は一応ふさがったから良いんだけど…
「記憶が治れば一番いいんだけどな…」

鈴子は昨夜訪ねてきた津軽を思い出す。
あの人とは過去がある…寂しい想いをさせたろうか…最初の頃ひどい態度をとって悪かったな…

「なんだ、いつもはうるさいのにだまったきりで」

鈴子はふと馬車の外に目をやって、不思議に思った。
静か…?人がいなくなってない?こんなもの?さっきまで温泉地に向かう人がいたのに…

「おじい様、草津って行ったことあります?」

海のほうが好きだからいつも伊豆に行く、ただあまり良い所だと愛染が勧めるから気になっていた。
使用人にも詳しい者がみつかって…

鈴子は一抹の不安を感じた。

「おじい様、その話詳しく…」

その時ーーー
突然馬車が止まり、使用人たちが乗っている別の馬車から叫び声が聞こえた。

「なんだ!いったい!」

鈴子と秋山は馬車から降りようとすると、ドアが勢いよく開き男たちが叫んだ。

「秋山篤治郎だな!」

秋山は無理やり馬車から引きずり降ろされ、2人の男に木刀で殴られる。
おじい様!!!!
鈴子は男たちと秋山の間に割って入った。
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振り降ろされた木刀が鈴子の古傷めがけて振り下ろされた。
秋山の上に倒れこむように覆いかぶさる、鈴子。頭からは大量の血が…

「何を…しておる、逃げろ…」
意識が朦朧とするなか秋山は鈴子に告げた。

「そういうわけにはいきません!私はまだまだおじい様とお話しするんですから!」

「バカ者がっ…約束したのを忘れたか…わしより先に…」

「おい!娘!どかないならお前も…!」
鈴子は掴まれた男の腕めがけて、簪を突き刺した。木刀を奪い構える。
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こんなのは無茶だ…剣術なんて知らないし…でもほかにどうしたらいいかわからない。
よく見て、人の急所をためらわずに一撃で…!みんなの命がかかっているのだから!

鈴子は男ののどぼとけを狙って木刀を突き出す。
不意をつかれた男は急所をやられてその場に倒れこむ。鈴子はほっとしたのもつかの間、背後から別の男に殴られその場に倒れこむ。

意識が遠のく中、遠くで声が聞こえた。
「何をしてるんだ君たち!!!」


…助け?


―――――ああ、来てくれたの?


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あれ?

津軽って… 誰だっけ…?

そのまま、鈴子は意識を手放した。





遠くで雨の音が聞こえる。

…雨の音?

私どうしたんだっけ…

目を覚ますと見知らぬ屋敷のベットの上…。

「気が付きましたか?」

目の前の声の主に目をやると、そこには愛染の姿が!

「え…?あの…私いったい」

「覚えてないかい?暴漢に襲われてたんだよ」

「---!!おじい様は!!」
ベットから飛び出るも、すぐにめまいに襲われその場に崩れ落ちる。

「一日眠っていたんだ。急に体を起こすのはよくない。秋山様なら別の部屋にいるから安心したまえ」

どうやら助けてくれたのは愛染だったらしい。もしも愛染さんが通りかからなかったら、どうなってたか。よかった本当に。

ふと、鈴子の頭に津軽の言葉が浮かんだ。
「愛染という男に気を付けて」

愛染と共に秋山の元へ向かう鈴子。

「傷痛みますか?」

「ええ…でも思ったより身体が動いて…私武芸でも習ってたのかなって」

「そういうのは覚えているんでしょうね。でも女性なんですから、無茶はしないよう」

鈴子は会話の途中で不審に思った。
あれ?この人私の記憶のこと知ってる…?ひとつの違和感がすべての違和感につながっていく。

あの襲った人たちはなぜ刃物を使わなかったんだろう?
なぜ関係のない女中さんまで殺めたんだろう?

もしも…
もしもこの人が仕組んだことなら…
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その手は悪意に染まった手だ。



鈴子が意識朦朧とする中、自然に津軽を思い浮かべた場面は、何だかジーンときました。
やっぱり早く思い出して鈴ちゃん><




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※ネタバレを含みますので、閲覧にはご注意ください!!

閉じられた記憶 (BELOVE 2016年12号掲載)

春時は閉じ込められた蔵の中で、ひなとの会話を思い出す。

「俺のことはどうでもいい、鈴子に何かしたら許さない。」

にっこり笑うひな。
「どうでもいいかぁ…春時くんはこの2年何してたの?春時くんは鈴子ちゃんに愛されたいの?
それともーーー許されたいの?」

春時の危険を知った手瑠璃はついに春時のいる蔵をつきとめる。
鍵がかかっていることを知り、必死にハシゴで天窓に上り、春時に呼びかける。

「はーるーとーきーさーまーいますー?大丈夫ですのー?」
「!?」

助けを呼ぼうといったんハシゴを降りると、そこには春時を連れ去った男たちが。
「おい!そこの娘何をしているんだ!」

キャーいつの間にーーー

しどろもどろになりながら、手瑠璃は蔵の中に逃げ込んだ猫を助けたいと嘘を言う。
お騒がせ手茉莉戦法で押し切り、蔵の扉を開けさせた手瑠璃は(すごい)、隙を見てほうきで敵に殴りかかる。
すかさず、蔵の中から出てきた春時は男たちを気絶させ、手瑠璃の手を引き逃げる。
「逃げるぞ!」
「ハイ!」

敵を振り切ったところで、二人は作戦を練る。
春時はもう一度戻ると。自分が逃げたとわかったら鈴子が危険だと。

「すぐに、鈴子の所へ行きたいところだが・・・」

春時の気持ちを察した手瑠璃はまくしたてる。
「私応援しますわ!!今なら!鈴子さまは春時さまを選びますわよ!今のうちに思い出たくさん!!
口づけなどもしてしまったり!そうしたなら、記憶が戻ってもきっと・・・」

春時はかすれそうな声でつぶやいた。
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記憶を失うとはなんて罪作りなのでしょう。ねぇ?鈴子さま…


夜も更けて、床に就こうとした鈴子は窓が静かにたたかれる音を聞く。
不審に思って窓に近づくと…

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「ごめんね…夜這いとかじゃないから、騒がないで」

人さまの家で非常識だと怒る鈴子に、ああまた嫌われそうだと苦笑いの津軽。
でも、津軽はどうしても早く確実に伝えたいことがあって来たと。

「出入りしている愛染という男に気を付けて。決して気を許したり、二人になったり、どこかへ出かけたりしないように。3日でいい。私がなんとかするまで。」

明日念のため、鈴子の元へ平賀を向かわせることを約束する。

「あ、そうだあともう一人、ひなという女性にも気を付けて。別人を装うかもしれない。彼女は善悪の彼岸にいる人だから…」
津軽は用件を伝えると足早に立ち去ろうとする。

「あのっ、待ってください」
鈴子が津軽を引き留めた。事情は呑み込めていないが、わざわざ伝えにきてくれたことに礼を言う。

津軽はそんな改めて礼を言われるほどのことじゃないと。自分は昔から君を助けるのがごくあたりまえのことだったと伝える。

「ほら君は、小さくて幼くて、危なっかしくてそれで…」
「私、幼いですか?」
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まっすぐ見つめる鈴子を見て津軽は思う。
幼くは…ない。そんなこととっくにわかって…

「あっ、明かり…!しゃがんで!こっち!」
見回りの目から逃れるため、鈴子は津軽を自分の部屋に引き寄せた。
彼女の近くに寄ると、甘い花の香が…
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鈴子の色香にドキドキする津軽。いやいや、何を思っているんだ私は…。
「藤島さん?」

突然、鈴子に呼びかけられ慌てて話題を変える津軽。どう最近?うまくやってる?
鈴子はおじい様が打ち解けるようになってくれたと、津軽に楽しそうに話す。

あれれ、なんでこんなにしゃべってるの。この人があんまり楽しそうに聞くから、なんだか嬉しくて。

2人は盛り上がるも、津軽は外に河内を待たせていることを思い出し、そろそろ帰ると言う。
「そうだ、最後に聞きたいことが!春時さんどうしてます?」

頬を赤らめて聞く鈴子を見て、津軽はどこか寂し気な表情になった。
春時にも鈴子が元気な旨を伝えておくと約束し、窓から降りた。

「津軽のことが好き」

昔の鈴子の言葉を思い出しながら、2階にいる彼女を見つめた。

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2階の窓から忍んでくるとか、ロミオとジュリエット。。
みんな切ないですね…


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心の穴 (BELOVE 2016年11号掲載)

ひなに連れ去られた春時。
その現場を手茉莉、手瑠璃姉妹が目撃していた。
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「えっ、何!?どういうことですの!?」

手瑠璃は咄嗟に手茉莉を馬車からおろし、津軽の元へ知らせるように言う。

「わたしは追って確かめてきますわ!」
春時の馬車を追う、手瑠璃。

一方、鈴子は秋山宅で訪ねてきた平賀と話す。
そこへ秋山がやってくる。
「先日話を断りながら、何しに来た」

平賀は自分の家の者が厚かましく、秋山家の婿になる件をお願いしにくる事態に、
もう自分とは縁を切ってほしいと言う。
これ以上、ご迷惑おかけするわけにはいかないと。

平賀と秋山が出会ったのは4年前、平賀が兵学校にいたころ足を痛めていた秋山氏を救ったのだった。
それ以来、秋山は平賀のことを息子と重ねて接してきていた。

縁を切ってほしいと言われて、意固地になった秋山は、
「もう二度と出入りもできないようにしておく!これでもう縁はない!」

と言い残し、立ち去ろうとする。
馬小屋の横を通りかかったその時、突然1頭の馬が暴れだし…
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「おじい様!」

咄嗟に鈴子が馬の前へ走り出す。
息子が死んだ時の光景がフラッシュバックし、秋山はその場に倒れこんだ。

「大丈夫ですか?怪我しませんでした?」
鈴子は危機一髪、馬の蹴りから逃れ、腰を抜かしていた秋山に駆け寄った。

「馬鹿もんが!!!なぜ飛び出してきたりしたんだ!」
鈴子を怒鳴りつけた秋山の声は震えていた。

「大丈夫と言っても何が起きるかわからんのだぞ!突然なんだ何が起こるか、何があるか…
あっという間に…もう話すことも…!!!」

「おじい様、私はけっしておじい様より先に死んだりしませんよ」
鈴子は震える秋山の手を握りしめた。

秋山はそれ以降、鈴子と向き合おうとするようになった。
愛染に婿養子の件を考えさせてほしいと持ちかけた。孫の納得のいく上で決めさせたいと。

秋山を操りにくくなった愛染はひなに春時を始末することを依頼する。そして…
「あの老人はもういらないな、一緒にご退場願おう」


連れ去られた春時を追ってきた手瑠璃。男たちの話を聞いて、驚く。
「さっさと始末しろって話だったじゃないか」

始末!?私が今なんとかしないと!

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なんだか、春時は手瑠璃と結ばれる気がしてきた…
頑張れ!!!手瑠璃!!!


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望む未来 (BELOVE 2016年9号掲載)

一緒に付き添うという津軽の申し出を断って、鈴子は1人秋山氏の元へ向かっていた。
馬車の中で鈴子は津軽の様子を思い出す。
あの人も春時さんも佐之次さんもちょっと過保護すぎると思うな。

秋山邸で祖父の猛攻撃を受ける。
「いくら怪我をしたとはいえ約束は約束!今後はこの家で暮らしてもらう!」
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そのまま鈴子は秋山邸で生活することに。
使用人たちと仲良くなり、父親の部屋に通してもらう。
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きれいに残されている部屋をみて、祖父がいかに息子を大事に想っているか知る。
ふと、部屋の中で目に留まったのはからくり箱。

「何をしている!」
祖父が突然部屋に入ってきた。

「お父様はからくり箱を集めてらしたんですか」
息子しか開け方はわからないから触るなという祖父に、鈴子は開けられると言い張る。
見事、1つ1つからくり箱を開けていく。中に入っているのは懐かしい宝物ばかり。

最後に残ったのは、津軽の家で開けたからくり箱にそっくりの箱。
鈴子は想いを馳せる。

何もおぼえていないから、ただありのままに見ることにした。
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第一印象から次へ変わっていく。おじいさまは他にどんな顔をもっているのかな。
考えながらも箱を開いていく。
「あっ、開いた」
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中からでてきたのは母・立花が父・孝允にあてた手紙。
祖父は息子・孝允が亡くなった日の事を思い出す。大事にしていた息子と珍しく口論して別れたその日、
息子は事故で亡くなった。

鈴子は理解した。
ああ、息子さんとの時間を取り戻したいんだ。

「おじいさま、ひ孫もいいですけど、今私がいますよ。孫の私がいます。ひ孫よりずっと近いですよ。」
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秋元氏は渋い顔をしながら、いつも通り毒舌をはいて部屋から出ていく。
鈴子はその日から、祖父に近づこうとめげずに努力する。

取り戻したい日々は私が埋めよう。
私が忘れた過去を今で埋めてくみたいに。

毎日春時に手紙を出す鈴子だったが、さすがに一回戻らないと…と考えを巡らせながら、
邸内を散歩していた。
突然、目の前に1人の男性が。
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「あ、そう新聞を落とした人。今日はどうしたんですか?おじい様にお会いしに?」
「私は愛染元二郎と言います。君の婿候補ですよ。歳も離れてしまっているし…どうかな…
と思ってたのですが、いやはや可愛らしい。私のほうが一目で気に入ってしまいました。」

「どうか私の妻になってください。」

一方、春時の家。
帰宅した春時は鈴子がいないことに腹を立てる。
「藤島もいたのに何をやっていたんだ!」
鈴子を迎えに行こうと外に出ると…なんと現れたのは…
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「私はなんだって知っている。あなたのことだって全部ね。今日はお願いがあってきたの。」
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こわいこわいこわいこわい…

第7巻 5月13日発売予定!




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