「俺の可愛い翡翠」
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Story
七星国で評判な旅の一座、金鶏団(キンケイダン)
麗しい男装の女芸者・翡翠は、連日女性客を虜にしていた。
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10年前、翡翠は両親を殺され、たった一人の兄を賊に連れ去られた。
ボロボロになった彼女は、偶然通りかかった金鶏団に拾われたのだった。
以来、兄を探して国中を旅している。

「明日から、とうとう皇都入りか~」

「もしかしたら、皇帝の御前でやれたりして!」

団員たちが、意気揚々とする中、
翡翠も初めての皇都入りを楽しみにしていた。

「こんなに、たくさんの人初めて見たよ!」

「立派な城壁だねぇ」

評判の金鶏団の噂は、瞬く間に皇帝の耳に届き、
一座は皇帝の前で、演じることになった。
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翡翠は目を疑った。
皇帝に…10年前からずっと探していた兄の面影がある。

何をばかなこと…あの方は皇帝だ。

「翡翠とやらこちらに、陛下が直々にお褒めであるぞ」

翡翠はチラッと陛下の顔をみた。
やはり、兄に似ている。

「眼福であった」

「ありがたき幸せ…」

翡翠は頭のもやを振り払った。
どうかしている…
きっと、久しぶりにあの10年前の夢を見たからだ。

皇帝陛下は翡翠を見つめた。

「翡翠といったな…ふむ…」
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後宮に入り、6人の妃に男舞を披露せよと命じられた。
一座のみんなは反対したが、翡翠の心は決まっていた。

「私、後宮に行く」

確かめたい。
皇帝が兄さんのはずない。
…なのに、気になって気になって、頭から離れない、あの日以来。
こんなに心が揺さぶられたことはなかったのに―――

翡翠は後宮へと入った。
宮女長が翡翠に、しきたりなどを教える。

「後宮の最も重要な役割とは?」

「皇帝のお血筋を残すこと…」

「そうです、でも…即位から三月経った今でも、皇帝はまだどこにもお渡りになっておりません。息まいてやってきた妃たちは不満と不安が満ち満ちて…ですから陛下は男装の芸人を呼び寄せたのです。」

翡翠は宮女長の指示で、後宮の広い庭を散策した。
突然、怪しげな男たちが子供を追いかける姿を見つける。

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旅の中で身に着けた護身術で、身軽に敵の攻撃をかわす。
しかし、一瞬の隙をつかれて気を失い、その場に崩れ落ちた。

「翡翠?」

自分の名を呼ぶ声で、目覚める。
誰かが自分を抱きかかえている…

え?
兄さん?

「琥…珀………兄さん……やっぱり生きて―――」

翡翠は目の前の顔にそっと触れた。
唖然としていた男が、笑い声をあげた。

周囲の衛兵の顔が真っ青になっていく。

「お前…皇帝陛下に向かって何を…」

事の重大さに、はっと気がつく翡翠。
皇帝陛下!しまっ―――

陛下は翡翠の唇にそっと指を這わせた。

「それは新手の口説き文句か?男装の芸人よ。誘っているというならば……」
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果たして、皇帝は兄なのか?
翡翠は兄の影を追いかけながら、皇都に渦巻く闇を解き明かしていく。


Comments
様々な思惑が絡み合っていて、どんどん物語に引き込まれていきました。
皇帝様と翡翠、カッコいいです…
兄なのか兄ではないのか、最後までハラハラさせる展開。
基本ベースはラブストーリーです。


Comics
月刊プリンセスにて掲載、完結
続編「後宮デイズ-花の行方-」連載中
















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