※ネタバレを含みますので、閲覧にはご注意ください!!

(LaLa2016年11月号掲載分)

落石のため一晩中洞窟に閉じ込められていたカルム王子とミーシェ。

「遅くなって申し訳ありません、お怪我は…」

駆け付けたカルムの側近は2人の衣服の乱れ様を見て固まる。

「…もう少し遅れた方がよろしかったでしょうか」

慌てて弁解するミーシェ。

「ち、違います。変な誤解をしないで下さいっ。ほら、カルム王子も説明を!!」
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「何で冷静なのよ。違います。コレルさんこれはあの…」

近くにいた側妻コレルにも慌てて説明を始める。

「ご無事で安心致しました。」

嫌みなくほほ笑むコレル。

後宮への帰り路。
コレルと一緒になったミーシェは話しかける。

「何で動揺してるの私だけなんですか…」

「いや、私も驚いたよ。まさか落石に巻き込まれていたとは。」

「いえ、そうではなくて…その…妬いたりしないのかなって…」

「そうだな、相手がお前だからというのもあるが、恋情や嫉妬は時に多くのものを背負う王に
負担をかけてしまうものだ。」

「王族は我々や国の為に働いている。己の感情に振り回されず、常に冷静さを保ち、
全身全霊でお支えする。それが、妻としての務めだろう?」

コレルの言葉に目を輝かせるミーシェ。

それからというもの、ミーシェはカルムに負担をかけまいと変な行動ばかり取る。
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「ミーシェの様子がおかしい。」

執務室で政務に向かいながら、側近に話しかけるカルム。

「聞いても答える様子もないし、コレルに何か言われたのかもしれん。」

「…何か動きがあるということでしょうか?」

「さぁな、どちらにせよ、ミーシェに探りを入れた方が良いな。」

そこへミーシェがお茶を運んできた。
後宮にまで仕事を持ってきてこなしているカルムに驚く。
少し休憩すると言って、ソファーにミーシェを座らせたカルム。

「?」
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な…なんなの急に
いきなり試練か!
すっごい見てくるし。

ミーシェは自分に平常心と言い聞かせて、冷静に振る舞おうとする。

「ど、どうしたの?寝ごこち悪い?」

「良くはないな。少し固い。」

ムカッときたミーシェは、じゃあ降りろと返そうとするも、
コレルの言葉を思い出し、にこっと笑顔でごまかした。

「…何かあったのか?今日は俺が近付くとより可愛いらしくなるな。」

カルムはミーシェの頬に触れる。

な、なんでこんなにするどいのよ。
だめだ、適当にかわして逃げ…逃げられない体勢!

「あはは、いつも通りだよー」

突然カルムがミーシェの首に手を回し、自分のもとへ近付けた。

「わっ」

「…いつもなら、身の危険を察知し、そろそろ抵抗を始める頃だ。
このまま俺に何をされても、良いということだろうか。」

…い…良い訳あるか…突き飛ばしたいっ…でも
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カルムの指がミーシェの唇をなぞる。


「あ、そうだよろしいですか、カルム王子。確認していただきたいものがあるのですが。」

突然、側近にさえぎられ、ビクッとするミーシェ。

「じゃ、じゃあ私は部屋に戻るね!」

扉を出て、ドヤ顔のミーシェ。
ふっ…勝った。
完璧に冷静さを保った。やればできるじゃない。


コレル宛ての故郷からの手紙を見るカルム。

「俺から渡しておこう。」

「はい…ところで、ミーシェ様のご様子に関しては何かわかりましたか?」

「ああ、とりあえず、俺の欲をかきたてようとしているのは分かった。」

「何ですかそれ…」


ミーシェは後宮の廊下を歩いていると、
突然、カルム王子とコレルが仲良さそうにしている現場に遭遇してしまう。

平常心、平常心と笑うミーシェだったが、
いたたまれずその場から逃げだしてしまう。

ふと後ろを振り返ると、全速力で追いかけてくるカルム。

「な何で追いかけてくるの!?」

「お前が逃げるからだろう。」

服を掴まれ倒れ込む2人。
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ミーシェはしぶしぶ答える。

「…カルム王子の支えになる為には、冷静さも必要だって教わったの。
それなのにっ、あなたがどんどん挑発してくるから、突き飛ばしたいのを我慢して何とか上手くやってたのに…2人が一緒にいるところを見たら、何だかもやっとして…」

「この程度でやきもちをやくのか。かわいらしいなお前は」

「そっ、そんなんじゃないし!なんで楽しそうなのよ!」

「いや、愛されているなと思ってな。」

「愛っ!?」

「冷静さはどうした。良い心がけだが、まだまだだな。」

カルムはミーシェを抱き起こすと、手にかぶりついた。

「!?」

「安心しろ、俺が手取り足とり鍛えてやる。どこまで耐えられるか楽しみだな。」

ミーシェは我慢の限界で叫び出す。

「けっ、結局自分が楽しみたいだけでしょうが!!!!」

正妻への道のりはまだまだ遠い。



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相変わらずのけだもの王子ですね。
コレルさん何かありそう。カルム王子もコレルの故郷を気にしていたし。
また新たな展開を期待。