※ネタバレを含みますので、閲覧にはご注意ください!!

奇襲 (花とゆめ 2016年19号掲載)

ゼノォォオオ><。。



「タオ姫!タオ姫はどこ!?」

ヨナは叫びながら王宮へと向かう。

「何事ですか?」
タオ姫の側近ヴォルドが駆け付ける。
ヨナは自分がタオ姫と間違えて襲われたこと、彼女に危険が迫っていることを彼に告げた。

そこへ、大勢の敵の気配が。すっかり囲まれている。

「ヴォルドくん、ここは僕らに任せて君はタオちゃんの所へ行きな。」
ジェハが彼に告げる。キジャ、シンアはすでに臨戦態勢。
ヴォルド、ハク、ヨナはタオを探しに王宮へと向かう。ヴォルドは去りながら四龍の戦いを目の当たりにして、驚きの表情を見せる。


一向はタオの寝室に。
「タオ姫っ!」

そこには剣を振りかざした男の姿が。

「あれぇ…ヴォルド先輩じゃないです?」

「ミザリ…」

「遅かったですね、かわいそうにタオ姫はここで小さく震えていますよ。神様にお祈り中です?」
ミザリは剣を振り下ろした。

「やめてっ」
ヨナが叫ぶ。

と、布団が舞い上がった。

「よぉ、ミザリ」

中から出できたのは、猫に囲まれたアルギラ。

「ここはタオ姫の寝室だと思ったんですけど、姫はどこに?」

「姫は避難させたわいタコ」
ミザリは、ヴォルド・アルギラと一緒で五星の仲間。五星とは真国で特に武術に優れたものに与えられる称号。タオ姫従者がヴォルド・アルギラ、ミザリは姉コウレン姫の従者だった。

「わーついにタオ姫は高華国の人と接触を図っているのですか。それはいけない。あなた方を殺して早くタオ姫を探さなくては!!]
ミザリは剣を振り、アルギラに攻撃を仕掛けた。アルギラは身軽にそれをかわす。
すかさず強烈な蹴りをくらわした。ミザリは吐血するも、ふらふらしながらアルギラに襲い掛かる。

「へえ、見直した。」
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ハクはアルギラの戦いを見て、いい腕だと感心する。
「ちくしょ…丸腰ならいけると思ったんだけどなあ」

「同じ五星と調子に乗るなミザリ。この国であのアホを止められるのは俺だけだ。」

「笑わせんな、ヴォルタコが。いつてめーが俺を止められたよ?」

「本気出せば止められるわ、アホギラ」
相変わらず、言い争う2人。

「…別になにも考えずに挑んでるわけじゃないですよ」
ミザリは血を吹きながら、ドアの方に目をやる。
突然大男がハクに襲い掛かってきた。ハクはとっさにヨナを抱えてよける。

「おい、あんたら逃げろ!」

「ハク…!」

「すみません、すぐ終わらせます。」

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ハクは大刀をぶんぶん振り回し、一気に敵を片づけた。

「ぎゃぁあああ」

そのすさまじい闘いにアルギラは見惚れる。
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ヨナが何かに気付く。
「ハク、油のようなにおいが…」

「ミザリ!てめえ何をした!?」
同じように気が付いたアルギラが叫ぶ。

「タオ姫は…避難していると言っていましたよね、アルギラ先輩。でもこの屋敷内にはいるんでしょう?早くいかないとあったかい火に包まれちゃいますよ」

「てっめ…」
怒りをあらわにするアルギラ。

「アルギラ、こいつは俺がやる。早くタオ姫の元へ!」
ヴォルドが剣を構える。ハクも同様にアルギラに早く行けと叫ぶ。

「…ありがとうハクにゃん!!」

「にゃん…?」



一方、ゼノも異変に気付く。
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ユンが不思議そうに尋ねる。
「どうしたのゼノ」

「…焦げ臭い…ちょっと行ってくる!動くなよ。」

タオは屋敷内ですでに火に囲まれていた。

「火がもうこんなに…行きましょう危険でも脱出しなくては。」

ここで死んだら、何千万という民が劫火に焼かれてしまう。
タオは逃げようとするも、あまりの火の勢いにしり込みする。

そこへ、火の中から人影が…

「いたっ」

「あなた…ゼノさんっ」

「お姫さん、よかった」

「来てはダメすぐ戻ってください!」

そこへついに屋敷が崩れ落ちる。大きな柱がタオ姫めがけて降ってくる。

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「ぐあああああああ」
ゼノが焼けた柱を背でささえ、苦痛に叫ぶ。

「ゼノさん!」

「いいから行って!!…崩れる前に…」

「そ…そんな…」
目に涙をためて、ゼノを見つめるタオ。

「大丈夫、俺は非力だけど焼かれてる方が丈夫になる…からっ…」

ああ、再生が遅い…
緋龍城が遠いからだ。

ゼノが頭につけている、緋龍王の龍神の紋章が静かに音をたてて落ちる。

「何を…言って…」
どんどん炎に包まれて、焼け焦げていくゼノを見て、タオは震え言葉を失う。

「平気だから、俺は死なない。」
熱さにやられて意識が遠のきながらも、言葉をつづける。
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「この屋敷も崩れる…柱を支えている間に早く…」

力を貸して、緋龍城…

猛火の中で意識が途切れそうになりながら、龍神の加護に救いを求めるゼノ。


タオを探しにやってきたアルギラが現れる。
「タオ姫!」

「ア…アルギラ…っ」
目から涙を流しながら、彼を振り返るタオ。

焼かれて輪郭もわからなくなってきたゼノの様子を見て、アルギラも言葉を失う。




うう…ゼノ…焼かれるなんて苦しいよ…
こんな心優しい人が、自分を犠牲にする能力を持っているなんて。

気になったのだが、緋龍城からどんなに離れても死なないのかな…?




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