※ネタバレ・画バレを含みますので、閲覧にはご注意ください

Story (花とゆめ 2017年6号掲載)

マリー姉ちゃんの頼み事、
それは、知り合いの診療所への届け物だった。

届け先は…海の近く!

「うみ―――――!!!!」

初めての海にはしゃぐコレット
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海に酔いしれていると、突然動物の鳴き声が聞こえてきた。

「二―――ッ、ンギ――――ッ」

「わーおもしれーコイツ」

「ほら砂食えよ」

何かの動物をイジメている少年たちだった。

「何やってんだコラァ――――!!!」

コレットは猛ダッシュで、いじめ現場へ駆け付ける。
一目散に逃げていく少年達。

「あーっ、んにゃろっ、顔覚えたわよ!!」

コレットは砂に埋められていた小動物をかきだした。

信じらんない

「ごめんね、大丈夫!?」
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「イタチ…じゃないな、何だろ?」

「おや、見ない薬師さんだな」

漁師のおじさんが声をかけてきた。
おじさんも見た事ない生き物らしい。
イタチならぬその動物は驚いて、くさむらへと逃げ込む。

「あれま、行っちゃった。まあ動けるなら大丈夫だろ」

コレットは何だか気になったが、
そのまま診療所へ向かう。

届け物を渡すと、そのまましばらくお世話になることに。
仕事を始めるも、ふとした折に海岸で出会ったあの子のことが気になっていた。

地元の人が見たことないってことは、
どこからか迷い込んで来ちゃったのかな…とか

夜になって、再びあのくさむらに向かった。

「うーん、いない」

これ以上はしょうがないか。
あんまり遅くなるのも何だし。

「うん、冥府に行こう」

突然、くさむらから声が聞こえた。

「めいふ?」

え…
バッと振り向くコレット。

…今、誰か…

「めいふのはですしゃま、聞いたことありまし。ポセイドンしゃまのおにーしゃまって聞きまし…あなたも神さまの家来でしか?」

がさっと出てきたのは、昼間のあの子

「え、さっきの…!!は!?喋っ ええ?」

混乱するコレット。

「おねがいしまし、助けてくだしゃい。たし…たしけて…」

これは一体―――!?

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…久しぶりに来たと思ったら、マヌケ面が二匹…

「そやつポセイドンの家来だというのか、名は何だ」

「ぼ、ぼくはコツメ。カワウソのコツメ。海の神ポセイドンしゃまの家来…ですた」

「…でした?」

「クビになりますた」

クビ…!?
神様でもそんなのあるんだ…

「…さ、さいしょぼくは、どこかの川で生まりた、ただのカワウソですた。ぼくは一匹だけ、小さく生まりて、だから食べるのも泳ぐのもへたくそですた」

仲間たちにいじめられるコツメ

”自分で餌がとれないなら、あの子は淘汰されて死んでしまうね。”

じぶんで餌をとる練習をする、コツメ。
しかし、足を滑らせ川に流された。
気付いたら海。

突然、拾い上げられた。

「何だ?こいつ、見たことねーな。たまーに海の上に上がるとこーゆー漂着物があるから面白いよなー」

そのまま、宮殿へ連れていかれたコツメ。

「今日からお前はこのポセイドンの家来になれ。家来の服も似合ってるじゃねーか。お前に似たラッコってのがいるから、その下で働くがいい。家来だから、お前に言葉をやるよ、何か言ってみ?」
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ポセイドンしゃま―――…

「うれしかったでし。とってもとっても。でも、昨日ぼくはポセイドンしゃまの奥しゃまにお酒こぼして、宮殿を追い出されてしまいますた」

「え…その一回で?」

「いいえ、お皿も割りますた。おつかいはいつもおいてきぼりで、ラッコしぇんぱいにはいつも邪魔だと言わリてますた。毎日毎日、しっぱい、ぜんぶぼくがぐずなせい」

「コツメくん、そんな…」

「でも…でも、ぼく、すきでぐずに生まりたわけじゃない…っ」
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「みんながあたりまえにできることが、どうしてぼくはできないんでしか?」

うえーっと泣き出すコツメ。

コレットは昔の自分を思い出す。
みんなの当たり前ができない、自分

そうだね…苦しいよね

「…コツメくんはみんなと同じになったら、何がしたい?」

「うぇ?」

「どこに行きたいとかさ」

「どこ…ぼく、ポセイドンしゃまの家来に…戻りたい」

「そっか…」

コツメくんはポセイドン様が好きなんだね
ならば…

「よしわかった、コツメくん、リベンジしよう!再就職だ!!」

にっこり微笑むコレット

「ハデス様、お騒がせしました。というわけで、決めました」
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信じてる

微笑む、ハデス様

「お前たち話は聞いていたか」

骸骨の家来に声をかけた。

「はい、ハデス様控えておりましたゆえ」

「このコツメ、立場はお前たち同様家来だったそうだが、どう見える?」

「そうですのぅ。はっきりいって、杯をこぼすなど言語道断。家来にあるまじき失態じゃ。同業者としてなさけないわい。…だが、こやつをろくに育てず放置した先住共も情けない…ここは我らの出番じゃの。コレットコツメは我らが預かる。家来には家来のノウハウがあるのじゃ」

「ハデス様よろしいでしょうか」

「構わん」

「ハデス様…!」

「これも、何かの縁。家来を捨てた主に一泡ふかせてやれ」

「わかったな?コツメ。我らが冥府の家来の誇りにかけて、お前を一流の家来にしてみせる!」



Comments
やはり次はポセイドン様と会うわけですね!
ポセイドンはハデスと仲良くない感じだったので、
どういうやり取りをするのか気になります。

ポセイドンも奥さんいるんですね。
ハデスさま弟達に先越されてる。。
この機会にコレットとの仲が進展するといいな。

コツメかわいい…
喋り方も片言で…癒される。
応援したくなります。
しばらく、冥府で修行ですね。


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