※ネタバレ・画バレを含みますので、閲覧にはご注意ください

Story (花とゆめ 2017年6号掲載)

私、遠麻さまとちゃんと話さなきゃ…
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星は遠麻の元へと走り出し、その場に残されるアルマ
いつのまにか、付き人が現れ彼に声をかける。

「ちょうど、司令部から伝達が。アルマ様がこのアリス学園で自由に学生生活を過ごせるのは、兄上様の温情のみにあらずということ、十分お判りでしょうが…課せられた役割を果たせられないと判断されれば、直ちに祖国に送還され、以前の暮らしにお戻りになるということ、どうかお忘れなきよう」

司令部からの伝達は厳しい内容だった。

”この学祭中にトーマ暗殺計画を必ず完了すべし、これがアルマに与える最後のチャンスとする”

アルマはふと星の笑顔を思い出した。

”アルマさんは素敵な方です。人殺しなんてできるはずがない」

「…ああ、わかってる…」



星は遠麻の部屋へ
ノックをするも応答はない。

星はドアに鍵がかかっていないことに気がついた。
突然部屋の中から、大きな物音が。

何事…っ
もしや刺客…!

「遠麻さまっ」

星は部屋の中へと駆け込む。
目に入ったのは、ごちゃごちゃ物が散乱した様子だった。

うわぁ
あれ…?ここは…腐海?

いや、荒らされた部屋?…ということは
遠麻さまどこに…!?

奥の扉をバンと開けた。

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え…

固まっている2人。
突然、ドアをたたく音が。

「遠麻さまっ!?激しい物音がしましたが、何事かありましたか!?確認のため、失礼いたします!」

ボ…ボディーガードさんの声!
こんな状況見られたら、間違いなく殺される…っっ
この誤解を解く術やいかにっ

星があわわと慌てていると、遠麻はぐいと星を引き寄せた。

「遠麻さま、どちらにおいでですかぁ~?」

「物音は何か物でも落ちたのではないでしょうか?」

「遠麻さま、ご入浴中でしたか…」

風呂場の扉に耳を当てるボディーガード
バスタブの中には、遠麻と星

「問題ありませんので、お引き取りを」

「よかったら、お背中流しましょうか?」

「結構です」

「では、あらかたお部屋をお掃除してから下が…」

「いいから早く出てってください」

「…そうですか?では」

そのまま部屋を出ていく、ボディーガード

は…裸の遠麻さまっ
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「あの者に、こんな状況で見つかるよりはマシかととっさに判断したのですが…レディに対して甚だ失礼なこの状況、どうかお許しください、星」

遠麻は星の手を取って、エスコートした。

「どうぞ、滑らないように…服濡らしてしまいましたね。すみません。すぐ着替えますんで、星のきれそうな服持ってきます」

え…遠麻様って…やっぱり、とてつもなく
王子様だ――――っ
れ…れでぃって…

男性モードの遠麻の振る舞いに赤くなる星

「し、失礼いたしますっ」

「あっ、星、多分ドア付近であの者がまだ、いつでも部屋にはいれるようにしばらく控えてると思うので、まだここを出ない方がよいかと…」

こ、この状況で遠麻さまと二人っきり!?
軽くパニックの星

心臓が…心臓が、もちませんっ
目の前にいらっしゃる遠麻さまが、今まで見てきた遠麻さまと…同じ人なのに全然違う
男の人だ…っ

さっと服を羽織ると、遠麻は星に話しかけた。

「星、ここに来たのは、何か僕に用があったのでは?」

そうだった…

「私、遠麻さまに心を閉ざされるのが嫌で…それでここに」

「え」

「い…いえ、気のせいでしたらすみません。私…遠麻さまにキスシーンの相手役お願いしたかったはずなのに、思わず…逃げてしまったこと…どう伝えたらいいのか…分からないのですが、ちゃんと気持ちをお伝えしたくて…そしてできれば…遠麻さまの気持ちちゃんと知りたくて…私の至らなさが、遠麻さまを不愉快にさせてるとしたら…」

「…まいったな」

その場に座り込む遠麻

「星には、僕の気持ちのさざ波が随分バレバレなんですね。そういうのは律しているつもりでいたのに…恥ずかしいな」

遠麻は少し照れたような表情を見せた。

「星は僕の妹なのに、後に出会った兄さんばかり頼って、意気投合してて、兄さんは相変わらずずるいなって…そんな子供じみた想いをこうして暴露させるなんて、星も相当ずるいです。だから逃げずにちゃんと答えて下さい」

遠麻は星のきれいな長い髪に触れた。

「何で…」
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「信頼にたらないと思われてたかと、本当はすごく傷ついています」

ムリ…
星は心臓が爆発しそうで、真っ赤な顔を両手で隠した。

「星?」

「私…キスなんてまだしたことなくて」

「え」

「演技でフリだと分かってても…恥ずかしくて。でも…男役の仮面をかぶれば、何ができても自分がドキドキするんじゃなくて、皆をドキドキさせるんだという気持ちが増すのに…」
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「そんな気持ち当の遠麻さまに知られるのが恥ずかしくて…目をそらしたくなって…」

遠麻が突然クスクス笑い出した。

!?

「星って本当に…可愛いなあ」

満面の笑みを見せる遠麻

「か…可愛いのは遠麻さまの方かとー!?」

「アハハ失礼、そうじゃなくて…僕は今までいろんなことを諦めるのが当たり前の人生だったけど…今回の件もこのまま気持ちを飲み込んで、兄さんと星が距離を詰めていく様を、黙って何でもないふりして見ていくのかなって、諦める自分をシミュレーションしてたけど…そんなのやめます」

遠麻は星の髪をすくうと、自然に口づけた。

「やっぱり星だけは…星の初めては全部僕が教えたい。思いがけない星の可愛さ、今日みたいに真っ先に見たいから」

え…遠麻さま――…
男の遠麻さまって…普段の女子遠麻さまと、何も変わらないはずなのに
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加速してる―――

「星、丁度いい機会だから、今ここでやりましょうか、キスシーンの実演指導」

え…死にそう・・・




Comments
ちょ、遠麻さま!ドキドキしましたー!!
男姿のエマ様やばい…いつも女性の格好しているから、ギャップにやられますね。
そして、行動と発言が王子様すぎる!
…いや、本当に王子様なんですけれど笑
もう男役の振る舞いは遠麻さまに教えてもらった方がいいんじゃ…

星の初めては全部僕が教えたいって…間違いなく心臓爆発しますね。
このままキスシーンの実演指導とか、星ちゃん大丈夫か?
もうこの流れ、本当にキスしても全然おかしくないです。笑

一気に恋愛モードが加速して、ドキドキの回でした。
これだから、少女マンガは好きだ。
次回も楽しみです!


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