※ネタバレ・画バレを含みますので、閲覧にはご注意ください

ゆく年くる年 (花とゆめ 2017年3号掲載)

2年前、まだ緋龍城にて小さな幸せを守っていた頃のヨナ
四龍にも出会っていない。

風の部族領にて

「えっ、ハクさまが!?」

「帰ってくる!?」

ヘンデを先頭に、皆の顔がキラキラ輝く。
吉報をもたらしたのは、まだあどけない表情のテウ。

「長老が言ってた、年跨ぎイル陛下からお休みもらったって」

「やったああっ」
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「今なんつったヘンデ」

「別にテウが負けるなんて言ってないじゃんー」

仲間達は幼いテヨンにも問いかけた。

「テヨンはハク様と何がしたい?」

「兄ちゃ?」
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一方、緋龍城
ヨナ、ハク、スウォンが年越しについて話をしている。

「へぇ、風の部族の年明けは賑やかなのね」

「そう、みんなでじっちゃんの屋敷に集まって、食うわ飲むわ歌うわ踊るわ、お祭り騒ぎ」

「いいなあ、行ってみたいです」

うらやましがるスウォンを見て、ハクは嬉々と問いかけた。

「一緒に来ます?スウォン様ならじっちゃん大歓迎ですよ」

「むむむ、すごく魅力的ですが~~っ、年明けは親族の方々へのご挨拶があって…」

「ですよね」

2人は姫に年末の挨拶を告げて、緋龍城を出た。
ハクは部屋を出る際、ヨナの表情が一瞬暗くなったことを見逃さなかった。

「何か姫さん、最後無口になってましたよね」

「そうですか?」

スウォンとハクは共に城下町を歩く。
ふと、後ろから声をかけられた。

「ハク将軍、スウォン様」

「よぉ、ミンス」

「では私はこれで、良いお年を」

スウォンは挨拶をし、そのまま実家へと戻っていく。

「ハク将軍は今からお帰りですか?」

「まあな、お前は?」

「私はイル陛下のお手伝いを」

「年籠り?」

「年跨ぎ、陛下は緋龍王の廟に籠られて、国の安寧と五穀豊穣を祈願されるのです」

「…イル陛下は姫さんと過ごさないんだな」

「はい…この時期陛下はお忙しく、女官も用がないと姫様のお部屋には寄り付きません。年明けて新年の宴が開かれるまで、姫様はいつもお独りなのです」


ヨナは自室で、窓から遠くの空を眺めていた。
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暗い表情でふと部屋に視線を戻すと、そこにはハクの姿が。

「きゃっ、えっ、ハク!?もう年明けた?」

「んなわけないでしょ」

「どうしたの?何か忘れ物?」

「いや、どうせ年明けの宴には出るんだし、いちいち帰るのも面倒だなって思って、帰るのやめた。スウォン様は帰ったし、ミンスはイル陛下のとこだし、話できるの姫さんぐらいなんで…ここに居てもいいですか?」

ヨナの表情がパッと明るくなる。

「いっ、いいわよ仕方ないわね。」

ヨナの喜びようが手に取るようにわかる。
「ここは寒いから、こっちいらっしゃい。ここに座って、これを着て。寒くない?」

「平気です。つか、これ姫さんの着物でしょ」

「お腹すいてない?何か持ってきてもらおうか…あっでもみんな今日くらいはお休みしたいよね」

姫のそわそわした様子に、ハクはふっと笑みをこぼす。
はりきってる…

「大丈夫ですよ、城下町で買ってきた揚げ団子があります」

「揚げ団子っ!?」

「こんなもん、姫さんに食わせたのがばれたら、クビですけどね」

「この秘密はお墓までもっていくわ。あったかい美味しい~」

「城下町はすごい賑わいでしたよ。風の部族にも負けねぇくらい」

「…ムンドク達は待ってるわよね、ハクを。ハクも里帰り楽しみにしてたものね」

「…あいつらは俺がいなくても、好きにやってますよ」
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姫さんを木偶とか、我儘だとか陰口をたたく奴がいるけれど、
ぶん殴ってやりたい。
姫さんはそんなんじゃねぇって、言ってやりたい。

いつか、身分とか、立場とか関係なしに、
姫さんの事をわかってくれる奴が、現れたらいい

俺はそいつと友人になりたい

大切な仲間たちに2年後に出会うとは、この時はまだ知る由もない。

「助かったわ、薬売りさん。年終わりは商団がこないから」
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盛大に年跨ぎを祝う、白龍の里

「白龍様、今年も白く尊き御力のもと、里はつつがなく。来年も我々をどうかお守りくださいますよう…」

「うむ、もちろんだ。…しかし婆よ」
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雪が深々と降る、静かな青龍の里
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船の上でにぎわう、海賊団
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「どうせ、ふられたんだろ」

「まさか」


独りの時を生きる、旅人黄龍
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風の部族の里では、テウ、ヘンデ、テヨンも皆寂しそうな表情

「ハク様帰ってこないね……」

「…ん」


そんなことは知らずに、緋龍城でヨナは甘酒に酔っぱらっていた。

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ゲホゲホとハクは咳き込んだ。

「えっ、ちょっとなによ~そんなに嫌がらなくても、お嫁さんごっこって話で、ハクー?」

緋龍城にもうっすら雪が降りはじめた。

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テヨンがかわいすぎる…
ハクが帰ってこなくて可哀そう。。

次回、本編再開です。楽しみ!


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