※ネタバレ・画バレを含みますので、閲覧にはご注意ください。

(花とゆめ 2016年24号掲載)

兄に悩みを相談するために、電話をする星。

「おう!星」

「お兄ちゃん!突然すみません、今からお会いできませんか?」

「丁度よかった、俺も今からお前に会いに行くとこだったんだよ。じゃ、技術系入口で待ち合わせな」
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兄との待ち合わせ場所を探す、星。

「技術系はこっちだ」

声の主を振り返ると…犬!!

「俺が案内してやる」

犬がしゃべった!?
アリス学園なんでもありすぎです~!
混乱しながらも、犬についていった。


一方、星がどこへいったのか心配する遠麻。
後ろから突然声をかけられた。

「トーマ」
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「おい、ルカ」

「棗」

「今そいつとダラダラ喋ってる暇ねーだろ」

棗と蜜柑が2人の様子を見ている。

「ごめん、棗。あ、佐倉、こちらは前に少し話した、僕の親戚の四之宮遠麻さん」

え、ルカぴょんの親戚!?

「そうだ、トーマにも知らせなきゃ。さっきアリス公安から連絡がきて、君を狙う勢力の動きがあったらしくて…トーマには棗がついてくれるから、僕が彼らの捜索を…」

お前が俺から奪ったように、お前の大事なものを全部奪ってやる…
遠麻の頭に浮かんだ思い出。

「嫌な予感が…星…」



「あ…あの、しゃべる犬さん?」

星はいつのまにか、人気のない森に来ていた。

「…犬じゃない!」

「し…失礼しました。ここは…本当に技術系なんでしょうか?」

「ふ…バカめっ、お前はまんまと誘拐されたのだ!トーマをおびき寄せる餌としてな!ここまで来たら…もう帰れない」

星は軽い身のこなしで、犬の首輪を掴んで持ち上げた。

「どういうことです?」

「離せ離せ馬鹿者っ」

突然首輪が急に光りだし、辺り一面眩しくなった。
犬が…人に!?
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「ヘンタイですーーーーっっ!!裸ーーー!」

「ち…ちがっ」

実は犬ではなく、狼人間のアリスだった。
狼人間なんておとぎ話かと思っていたと混乱する星。

「おい、犬とかヘンタイとか失礼なこと言うな!ところでお前、トーマのお気に入りだろう」

狼男は突然星の額にシールを貼り付けた。

「さあ、話せ!お前が知るトーマの弱点を。隠しても無駄だぞ、その心漏シールは。貼られた者の心の内が外に漏れだす仕組みで貼ったものにしか剝がせない」

この方と遠麻さまは一体どんな関係なんだろう、なぜこんなこと…

「俺様は…」

「何かバカっぽくて品がなくて、とてもあの遠麻さまのお知り合いには見えないけれど…」

心漏シールのせいで、心の声が駄々漏れになる星。

「な…なんて無礼な奴だ貴様はー!!」

「す…すみません」

「一国の王子に向かってなんだその態度はっ!許さんっ!」

え、この人が一国の王子!?
王子なんて浮世離れした話、遠麻さまのように気品才覚溢れる
優しげな方ならわかるのですが、この方がまさか…


翼は待ち合わせ場所になかなか来ない星を心配していた。
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「何か遠麻様を狙う人が関わっているとかなんとか」

「え…アイツが?」


星の心漏シールのおかげで、ボロクソに言われて落ち込む狼男。
膝を抱えて小さくなりいじけている。

「やっぱりトーマにつくだけあって、お前も嫌な奴だな」

「す・・・すみません」

「どーせお前も変なアリスとか思ってんだろ。トーマや王宮の奴らみたいに…」

「え…?なんのこと…」

何かよくわからないけど、この方は遠麻さまに色々複雑な思いを抱かれてるのでしょうか?遠麻さまを悪く言ったり、誘拐まがいや理不尽なことばかりしているのに、何だかこの人自身が誰より傷ついて見えるのは、気のせいでしょうか…何でだろう、悪い人には思えない…

星は思わず狼男の頭を撫でた。
ぎゃんぎゃんかみつく狼男。

「本当に変なアリスだなんて、そんなこと思ってませんよ。先程は不可抗力とはいえ、恥ずべき非礼の数々。まことに申し訳ありません。」
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頭を下げる星。
星の姿に少し頬を染める狼男。

「おま…」

突然チャイムの音が聞こえた。
星は大事なことを思い出す。

「男装…総選挙…」

わわわわわ忘れていました、大変です!!
ここで捕まっている間に随分離脱してしまいました。
急いで戻らなきゃ!

突然、星の携帯が鳴った。

「お…おにいちゃん…っ!たたた大変申し訳ありません!待ち合わせしてましたのに!全方位に土下座をっ!!」

「お…落ち着け星。やっと繋がった…無事か!?」

「よ、よく聞こえません。」

「電波が悪いってことは、そこ北の森か?」

星の電話口から聞こえる声を聞き逃さない翼。

「その声…おいアルマ!!そこにいるのか!?やっぱりテメーかっ!人の妹巻き込みやがって!ふざけんじゃねーぞ、このクソガキっ」

電話口から翼の怒号が飛ぶ。

「あ…安藤!?お前…っ、安藤翼の妹か!?」

動揺するアルマ。
電話口からはまだ翼の声が聞こえる。

「今すぐトーマ&ルカぴょん連れてそっちに向かうからな。覚悟しとけよ」

「な…何だとチクショー!」

突然電話口から遠麻の声が。

「星、良かった無事で。愚兄が…ご迷惑おかけして本当に申し訳ありません」

え…
フリーズする星。

「あれ?星まだ知らないのか?お前を連れ去った誘拐犯」
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「ウソですーーーー!似てなさ過ぎて気付かなかった!」

「どういう意味だコラーっっ」

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アルマバカでかわいい…笑
すっかり星に魅せられて・・・トーマとアルマ、星の争奪戦勃発でしょうか。

翼お兄ちゃんは心労が絶えませんね。笑








学園アリス完結記念本
樋口橘
樋口 橘
2014-06-09