※ネタバレ・画バレを含みますので、閲覧にはご注意ください!!

五星 (花とゆめ 2016年23号掲載)

「コウレン殿下、日も暮れてまいりました。視察はまた明日に致しましょう」

「…そうだな」

コウレンは五星のネグロ、ヨタカに訊ねた。

「・・・ところでネグロ、その後タオの消息は掴めたのか?」

「部下に探させてはいますが、はっきりとした場所はまだ」

ヨタカが話を引き継いだ。

「町の者の話では数日前までアルギラはこの辺で猫と戯れていたらしいです」

ネグロはその話に、なにしとるんだあいつは…と呟いた。

「アルギラ・・・相変わらず自由だなあやつは・・・ヴォルドもこの私に叛きタオについた・・・」

「2人を五星から外されるおつもりですか?」

「当然だ、もともと五星とは最強の武人として私が与えた称号なのだから」
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コウレンの表情が鬼気迫った。

「どのような裏切りを受けたのか…ましてやあのユホンの息子、スウォンなどに我が国は決して屈してはならないのだ」


タオとヨナ達が滞在する宿にて。

「コウレンお姉さまがこの町にいらしている!?」

ヨナは町で見た様子をタオ姫に伝えた。
アルギラやヴォルドが外の様子を垣間見ながら、兵士が集まってきていることを悟る。

「止めなくては…!手遅れになってしまう」

ヨナは思い悩んだ。
どうしよう、スウォンに面会して真国との戦を避ける方法を探ろうと思っていたけど、今すぐにタオ姫を国外に連れてはいけない。
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そうだ…落ち着かなきゃ…
自分が焦っていたことに気がつく、ヨナ。

「タオ姫…コウレン姫は民に対し、いつくしみの心を持っている人に見えたの。でもなぜ民を犠牲にする戦の道を選ぶのかしら」

タオは暗い表情で話を続けた。

「それは、コウレンお姉さまがスウォン王の父であるユホンを深く憎んでいるからだと思います」

ヨナは思いもよらぬ名前が出てきて驚いた。

「ジュナム王時代に高華国と真国はたびたび戦を繰り返し、血を流してきました」

そして17年前、真国が戦で破れ降伏した。
しかし、当時の空の将軍ユホンは捕虜にした真国の兵士や民衆の首を次々と刎ね、釈放すると言って、真国の城門へ首を投げ入れたのだった。
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イル王が謝罪し両国の和平の為にあらゆる努力をしたが、スウォン王が即位した。

「ユホン将軍が蘇り真国を滅ぼしに来るような悪夢に、コウレンお姉さまは苛まれているのだと思います。」

誰も言葉を継ぐことができずに、重苦しい空気が流れた。


「暗くなってきたね。食糧調達がてら周辺の様子を見てくるよ」
食糧調達の為に四龍が揃って出かけることに。

町の屋台に目を輝かせる、ゼノ。

「屋台メシ美味そうだから」

「はい、まっすぐ歩こうね」
ゼノがはぐれないように気をつけるジェハ。
辺りを見渡して兵が増えてることに気がついた。

「キジャ」

シンアが声をかけた。

「ん」

「あの人がこっちを見てる…」

シンアの視線の先には、五星のヨタカの姿が。

「誰だ?」

ジェハも気がついた。

「目を合わせない方がいい、行こう」

四龍が立ち去ろうとすると、ヨタカは一気に間合いを詰めてきた。

「わ!こっち来た!はやっ!」

キジャの目の前に顔を突き出す。

「おい、お前…肌の手入れはどうしている?」

「…は?」

「肌の手入れだ。なんだその驚きの美白は、何か特別な薬でも塗っているのか?」

「特に何もしておらぬ」

「憎らしい美人は皆そう言うんだ。この町に肌に良い薬があれば紹介してほしかったんだが」

「えーと、あっちに薬屋あるかもよ」
ジェハがこの町の者ではないと悟られぬように、話を切り上げようとした。
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「髪もツヤサラじゃないか、何で洗っている」

「水」

「努力なしでそうなったのか、憎らしい」

「そなたもその髪、獅子のようで凛々しいぞ」

憧れの美白を持つキジャに褒められ、ヨタカは少し頬を染めた。

「僕がつかってる美容薬をあげるよ」
ジェハはスッと懐から薬を差し出した。

「…!」

「そなたそんな物を使っておったのか」

ヨタカは嬉しそう。

「助かる…戦を前にどう美を保つかずっと考えていた」

「わかる!戦闘って肌が荒れるよね!」

「お前たちは戦闘経験があるのか?」

ジェハは口が滑った…と後悔した。

「力を見たい、何が得意だ?」

「披露するような技なんてないよ」

「そいつは剣を持っているじゃないか」

「ああ、大したことはないよ、下手」

ジェハの言葉に、本気で悲しむシンア。慌てて小声で弁解するジェハ。

「ゼノ達非力だから…」

その時、急に殺気を感じた四龍。

「ちょっと、そこの人~顔上げて下さい~~」

ゼノの頭上に現れたのは、剣を振り上げたミザリ!
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間一髪でシンアがゼノを引き寄せ、一撃を避けた。
ヨタカは驚いて、抗議の声を上げる。

「何だ突然!ゆっくり来い!品よく!」

「ヨタカ先輩見て下さい。この人達です。タオ姫が連れてきた高華国の化け物」

民衆達がざわつく。

「…本当か?」

「疑り深いですね。じゃあ証明します。この人が…不死の人ですよ!!!」

再びミザリがゼノに襲いかかる。
咄嗟にキジャが間に入り、白龍の爪で応戦した。

「ああっ!あの手は!」
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「ほらほらいたでしょ、化け物!僕の言ったことが本当だったです。この人達がタオ姫と一緒にいた人です。きっとタオ姫達もその辺にいますよ!」

ジェハは非常にまずい状況に考えを逡巡していた。
どうする…!?
三人抱えては飛べないし、タオちゃん達がいるところへは戻れない…!

突然ヨタカがジェハに襲いかかった。
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先程とは違い、鬼のような形相になったヨタカ。

「スウォン王の命で、我が国を滅ぼしに来たんだな?」

ジェハは最悪の状況であることに気がついた。

「シンア君!キジャ君!戦ってはダメだ!僕らはこの国では侵入者だ…!僕らの行動が」
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狙われたゼノを庇うシンアとキジャが素敵でした。
四龍の絆、本当良い…

また個性の強い五星メンバ、ヨタカが出てきました。
必死に美を追求する姿が可愛いくて一気に気に入りましたが、敵側なのが残念。

四龍戦えないし、捕まってしまうのでしょうか…
もしかして、ヨナと離れ離れになってしまうのかな…四龍はヨナと一緒じゃなきゃ嫌だよ…
緊迫した展開になってきました。

続きが気になる所で、次号お休み><。。。


暁のヨナ 22 (花とゆめCOMICS)
草凪みずほ
白泉社
2016-12-20