※ネタバレを含みますので、閲覧にはご注意ください!!

(LaLaDX 2016年9月号掲載)

純血の君として皆に崇められている優姫はヴァンパイアが経営する飲食店にやってくる。

「今日の夕刻…零を襲ったおろか者がいた…バカなことをしなければ彼に殺されちゃうこともなかったのに…」

頭を下げている店主に向けて、訊ねた。

「あれは、貴方の従者だよね…」

店主は真っ青になりながら、自分は指示していないと答える。

「恐れながら若き純血の君。貴女様のお傍近くに仕えている者はどうか存じませんが…貴女様とあのハンターの男の仲睦まじい光景を喜ぶ同胞は、ほとんどおりますまい…どうかお相手には純血の男君をお選びに…」

「…まさか、貴方がたが崇めてくる対価として、私にはその義務がある…なんて言わないわよね…」

一歩も引かない優姫に、若いウェイトレス姿のヴァンパイアが意見した。

「よーするにぃですねぇ。私たちの大切で大切で貴重な純血のお方が、このままじゃどこかの元宿敵に子供産まされちゃう!そんなのすっごくムカつく!から暴れて阻止してやる!って奴が多いんですよ。」

「残念ながら、その通りみたいなんだよね…」

優姫は冷たい表情で武器を作りだした。

「どうせ零か私に返り討ちにされるんだから、無駄に命を捨てちゃダメって言いに来たの…」

みな恐ろしい表情で優姫を見つめる。


一方、ハンター協会本部でも同じことが起きていた。
優姫と零の仲を良く思わないハンターの面々が零の周りを取り囲んでいた。
「別れて…ください!」

「…悪いが、もう一度優姫を俺から拒絶することは絶対にない」
若いハンターたちに衝撃が走る。

「じゃ、次の協会長に俺が相応しくないっていうんなら、協会長にそう申し立ててくれ。俺は武器さえ取り上げられなきゃどうでもいい。」

「先輩!申し立てなんかしませんよ。純血の彼女さんの問題とそこは別ですから。俺達若いのは先輩ほど次の協会長に相応しい奴はいないって思ってますよ。先輩の仕事ちゃんと見てきたんで。ただ、俺たちも…たぶん吸血鬼たちも二人の仲が進むのを良く思っている奴は少ないです。このままでいいんですか?」

零は後輩のハンターたちにとても慕われている様子。


吸血鬼が人間界に明るみに出てから、どう付き合っていくか議論がかわされていた。
優姫の親友、若葉沙頼の父は議員として、ハンター協会の協会長・黒主かいえんと共に今後の吸血鬼の在り方について話し合っていた。

「…ところで、私の娘、沙頼のことなんだが…結婚するつもりで付き合っている人がいるから、婚約者との話はなかったことにしろと言ってきた。」
父は苦笑いを浮かべる。

「聞けば相手は化学技術の分野で裏で力をつけてきた藍堂家の長男…藍堂英くん。彼はどんな人物なのか…」

黒主はにっこりほほ笑んで、若葉議員に答えた。
「そうですね…何度か会ってみればわかりますよ。お嬢さんには余計な苦労をしてほしくない…そのお気持ち私もよくわかります。うちも生まれついた血統故の苦労から、いつか…義娘が解放されてほしくて私は動いているんですから。」
黒主の脳裏に優姫の顔が浮かぶ。


沙頼は藍堂と2人研究室で、窓の外から星空を眺めていた。
藍堂が顔を覗き込む。
「どうした?」

「今日は夜空の星がものすごく綺麗だなぁって。眺めていたんです。でも…あれ?そんな感動することあったっけ?って。ああそっか、英くんがいて、私ものすごく幸せ人間だからよけい綺麗に見えるんだって。」
藍堂はそんな沙頼に見惚れる。

「だから私…結婚は慌てないことに決めました。だって、英くんはこうやって私を大切に思ってくれている。」

藍堂は研究室のメンバに見られているのを気にして、沙頼の手を引いて外へ出た。

「…ごめん、すぐ返事できなくて。人間の時間は貴重だというのに…」

「…うんいいの。お仕えしている方をさしおいて結婚なんて…は英くんの性癖なんだと理解しました。」

「…性癖…」
藍堂は微妙な表情。(笑)

二人は立ち止まり、星空を見上げた。
「そうだな…若葉といる今この時のこの星が本当に綺麗に思う…考えれば考えるほどこんな時間若葉以外と分かち合える気がしない。」

「肩…肩抱いてもいいか?」

いちいち了承得る藍堂。くすっと笑って沙頼は頷いた。
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と、突然2人の前に吸血鬼が現れた。
沙頼が攻撃を受けるも、藍堂が必死に反撃した。

「なんなんだお前たち」
藍堂は鬼気迫る表情で、敵を退治した。

「大丈夫か!?怪我は!」

大丈夫だと言う沙頼。藍堂はたまらず沙頼を抱きしめた。
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…若葉がどうして僕を好きになってくれたか思い出して、僕は僕自身の声に従うことに決めた。

「若葉沙頼」
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後日、優姫と零は友人からの嬉しい報告に胸を躍らせた。



藍堂の奥手で真面目なかんじが、可愛かった!











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